14年ぶりの初デート
会う直前までは心臓バクバクで緊張してた。
だから、嬉しくて、ドキドキして最初は顔を直視できなくて運転に集中するフリしてごまかしたけど。
でも、少し話しをしてたらなんとか大丈夫になって顔を見て、安心した。
今までたまってたいろんな事を話して少し気持が軽くなった。
本当に間違いなく本人だった。
私を抱く、私に触れる手は私がずっと求めてたものだった。
優しく、私に気持ちいいように。
互いに気持ちよくなるっていうよりは、相手を気持ちよくさせてあげたいってH。
相手を想う、そんな関係。
30歳の年の差は二人きりの時は全く感じない。
年齢や性別を越えたところで繋がってるって思えるような相手。
だって、そうじゃなきゃ父親とあまり年の変わらない相手を性欲の対象になりますか?
Nからしても、自分の子供と年が変わらない私に「抱きたい」なんて絶対に思わないでしょう?
不思議な関係だよ。
多分、分かる人はいないと思う。
Nは私はもう結婚してて、子供居ると思ってたみたい。
そして、震災から7年も経つのに私の無事をずっと気にして、私の行方を探しに私の地元に何度も足を運んで、私が居そうな場所に何回も行って私を探してくれてた。
私はこんなに想われてたなんて、いくら不倫相手だとしても自分の抱いた女の心配をしてくれてた。
それだけで、私は十分過ぎるのに「H友達」でいたいって私の願いを聞き入れてくれた。
私はなんて人間に恵まれてるんだろうか?
今は好調だからあとが怖いけどね。
でも、私だけに降りかかるなら、私だけが嫌な思いするだけならば構わない。
Nに災難が降りかからなければそれでいい。
いつもHしたあとはお腹がゆるくなる。
全部出てくれたら楽なのに、数回に分けなきゃ出てくれない。
お腹から下りて来てくれない。
それでも、そのお腹の痛みはNに与えられた痛みだから、思わず顔が緩んでしまう。
でも、また会う機会は訪れる。
それだけで、私は強くなれる気がする。
バイトを頑張れるような気がする。